背骨の骨一つひとつから、各臓器へと繋がる神経が伸びています。背骨を調えることは、神経の伝達により、臓器へ影響が及びます。

腰の骨は、生殖器の神経と繋がっています。腰が健やな状態だと、生殖器との神経伝達もうまくいき、腰の不調により骨盤がゆがんでしまうと、関節が固くなってしまったり、横隔膜に影響を与え、気持ちを落ち着かせる役割である、深い呼吸をする事が困難になってしまいます。女性にとって、腰のメンテナンスは感情面のコントロールや、妊娠、そして出産後の生活に、とても重要な役割を持ちます。

お尻の間に位置する仙骨の周りの皮膚は一番薄いといわれています。仙骨から広がる腰を優しく、手の熱で温めたり、繊細なケアを意識すると、腰の状態が整ってくるかもしれません。長時間、同じ姿勢で座っている環境に在る方や、ヒールで長時間立ち仕事をしなければならない方、腰やお尻へ負担が大きい方は、お尻や腰がふわふわな柔らかい状態を想像して、緊張を緩めてあげてください。部分的だけではなく、上半身や下半身、身体全体を一つと考えて、リラックスして緩みます。

腰を繊細に優しく、伸ばしながら、足の裏から足の甲、足首や膝へと、手で触れながら、皮膚に熱を届けて滑らかにするように、温めます。手でしばらく触るだけでも効果があります。女性にとって、理想な腰とは、骨盤に弾力があり、温かくてしなやかで、血流がよく、おへその奥に活力があるイメージです。骨盤の動きを、目覚めさせて、伸びやかにする。骨盤内にも、十分な血液や酸素を送るように、腰を動かしてみましょう。仰向けに寝る際は、腰の下にクッションなどを敷き、腰への負担を減らすためのサポートをしてみてください。腰や、骨盤、丹田のコンディションを整える事で、自分の軸がしっかりと通り、心が落ち着き、自分だけでなく、パートナーや夫婦の関係も良くなる相乗効果が期待されます。女性が心身を整え、寛容さやしなやかさを取り戻し、自分を信頼する事はとても大切だと思います。男性や、パートナーは自分の鏡なので、自分の状態に応えて、より良い関係が築けるのではないでしょうか。

~しなければいけない、~こうでなければなどという概念や、常に自分に足りないものが目に入り、気持ちが前のめってしまうことが多々あります。そして、思い描いていたプランが叶わない時、落胆してしまうこともあります。自分ではコントロールできないことがあるという事を知り、コントロールを手放し、自然の摂理の流れに身を任せてみる。勇気がいる事かと思いますが、時間に追われる事をやめて、一度立ち止まって、生活にどんどん隙間を作ってみる。休んで、リラックスして、最高に緩んでみる。

車の運転にはアクセルとブレーキがあるように、人の身体にも、交感神経と副交感神経があります。戦闘態勢にある緊張した固まった身体(交感神経優位な身体)と、リラックスし余裕とスペースのある身体(副交感神経優位な身体)。現代は情報が溢れ、交感神経が優位になる環境です。交感神経が優位な身体は、子宮や内臓へ送る血液を減らして、脳と筋肉へ血液を送ります。緊張状態を生み出し、不安定な感情や、不眠の原因にもなり、妊娠にも影響を及ぼします。ストレス、不安、焦りを手放して、深い呼吸を心掛け、心や体に余裕や新しいスペースを作ります。相乗効果として、血液、リンパや気の流れが良くなり、骨盤内の細胞のターンオーバーも促進され、骨盤が整うと、感情の循環も整い、女性にとってバランスの良いコンディションに戻るでしょう。リラックスし、緩んだ女性の身体には、余裕なスペースが生まれ、奇跡が起こるといわれています。